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2021年11月30日に発表された3,139名(日本からの回答数は33)のUXデザインなどに関わる方が使ってるツールに関するアンケート結果です。
アンケートのraw dataも提供されていますので、ご興味のある方はそちらからピボットテーブルなどで集計するとおもしろいと思います。
https://uxtools.co/survey-2021/
いくつか気になったトレンドがありました。
2018年まではSketchが主流でしたが、2019-2020年でFigmaが逆転し、2021年でさらにその差が開いています。
これは感覚的にも一致していますが、リモートワークが進んだことで、UI DesignにおけるFigmaの利便性が際立ってきており、Figmaがデフォルトという状況と思います。Figmaが持っているPrototyping, Handoff, Design Systems, Versioningなどチーム開発に欠かせない機能を一通り揃えていて、Figma一つでほとんどの作業が完結してしまうことも利便性につながっているのではと思います。
Miroはホワイトボードツールに特化していて、リモートのワークショップを行うのに初めて使う方でも比較的簡単に使い始められ、チームで導入しやすいのですが、この領域でもFigmaの普及には目を見張るものがあります。
デザインツールとしてFigmaをよく使うチームでは、すでに使い方を理解している分、Miroを追加で導入する必要性を感じないのだと思います。かつ、FigJamが無料で提供されていたこともこのシェアの高さを促しているのではと思います。
ほとんどの分野でFigmaの名前が挙がりますが、この領域だけはFigmaの名前が挙がりづらい分野でした。その一方で、User TestingやResearch Repository ツールには専門的なものがありますが、それらを抑えて、ZoomやGoogle meet, Notionといったその業務に特化していると言うよりも、一般的に導入されているコミュニケーションツールを代用して利用しているのが目立ちます。
特にこの領域は、インタビュー対象者がツールになれていなかったり、リサーチ結果をデザインや開発部門以外の広い関係者に共有する必要があるため、ツールの利便性よりもそのツールの普及度が優先されることが反映されているのではと思います。
コロナ禍のトレンドと、チーム全体で使うことを考慮したときのツール選択が興味深いと思います。ツール同士でなぜそれがそこまで優れているのか、個人的に詳細に把握せずとも、まずはどのツールを調査対象とするかを考える際にこういったアンケート結果はとても有用だなと思います。