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先日紹介したDesign Tools Survey の中で紹介されていたmazeというツールがあり、これがなかなかよく出来ています。テストの作成などは英語ですが、テスト画面は日本語も対応済みで、日本国内でも十分使えるサービスです。
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モデレーター無しのユーザ調査ツール
User TestingやResearch Recruitingツールの分野で票を集めていましたが、役割としてはインタビュワーやもデーレータ無しで、オンラインアンケートのような形でユーザテストを実施できるツールです。
マーケティング調査会社が提供している10から20問の質問に答えるものが一般的ですが、そういった基本的な設問に加えて、具体的に作成中のプロトタイプを見せ、そこに記載した指示を実施してもらい、その速度や完遂度などを測ることが出来るようになっています。
特筆すべきは、ユーザ調査を設計する段階で必要な調査設計の初期的な部分をテンプレートとして提供している部分です。数多くのテンプレートが用意されており、実際のフィードバックフォーム作成までが非常に簡単にできるようになっています。

プロトタイプツールとの接続とレポーティング
デザインのフィードバックに利用されることを想定し、Figma, Adobe XD, Sketchなどで作成したプロトタイプのURLを貼り付けることで、回答画面内でその操作ができるようになります。
加えて、ここで回答した内容は即時レポートに反映されて、結果が関係者がリアルタイムで確認できるようになっています。
ユーザリクルーティング
調査フローを作成後、その公開リンクを共有すれば誰でも回答を始めることが出来ます。有料(Organizationレベル)になりますが、NDAなどの同意をアクセス条件にすることも出来ます。エンタープライズ向けにはありがたい機能です。
さらに、ユーザリクルーティングも人数に応じた有料で可能で、パネルとしてはAmazon Mechanical Turk(MTurk)を利用していて、主にUS在住英語圏が多いとのこと。他の言語の対応の場合は、他のベンダーを当たる必要があります。ただ、フォームを作ってすぐにそのままリクルーティングを始められる迅速さはUS向けのプロダクト開発ではとてもありがたい接続だと思います。
まとめ
オンラインのユーザ調査に必要な機能が一式用意されていて、開始からレポーティングまで担当者として必要な機能やプロセスが網羅されており、多くの利用者がいることが納得のサービスです。プロトタイプを利用しないオンラインアンケートに近い形式であれば、無料でも十分使えます。
ユーザ調査のDemocratisation(民主化?)が進んでいますが、これだけ簡単に誰でもオンライン調査フォームを作れるとユーザ調査の専門家がいなくても実施できる環境が大分整ってきている印象を持ちました。